つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

ギランバレーで蛋白細胞解離がみられるのはなぜか

ギランバレーで蛋白細胞解離がみられるのはなぜか

 

ギランバレー症候群では風邪や胃腸炎などの先行感染の後に抗体が産生されるが、その抗体が外来の異物だけでなく、自分自身の神経の構成成分を攻撃してしまうことにより起こると考えられている(交叉抗原説)
実際に神経の軸索と髄鞘に含まれるガングリオシドという糖脂質に対するガングリオシド抗体が作られていることがわかり、交叉抗原説はほぼ間違いないと現在考えられている。

ギランバレー症候群の特徴の一つとして髄液検査をすると、髄腋の中の蛋白細胞解離が認められる。つまり、髄液中の細胞数は変わらないが、蛋白の数が上昇しているのである。この機序には諸説あるが、教科書的には髄膜の透過性が小さなタンパク質を通すぐらいに亢進するが、細胞を通すほどには亢進しないために起こるためと言われている。