キサントクロミーとその原因
キサントクロミー(xanthochromia)とは何か
キサントクロミーとは腰椎穿刺などの検査をした際に髄液が黄色調を示すことを言う。キサントクロミーの主な原因はクモ膜下出血や髄膜炎である。クモ膜下出血などによって赤血球が溶血し、髄液がビリルビンの黄色調を呈する。
この他、黄疸がある場合やタンパク濃度が100mg/dl以上など高い場合にも髄液は黄色調になりうる(黄疸がある場合は血中のビリルビンが髄液に移行するからと考えられる)。
くも膜下出血を疑う患者において、CTやMRIでは異常を指摘できない場合、腰椎穿刺を行い髄液を調べる。健常人でも髄液中に赤血球が入っていることがあるので赤血球の有無だけではくも膜下出血の判定はできないが、肉眼的にキサントクロミーが認められればかなりの確率でくも膜下出血をしているといえる。逆に、髄液中に赤血球がなく、キサントクロミーも認められなければくも膜下出血は否定的となる。なお、キサントクロミーの出現はくも膜下出血をきたしてから半日程度の時間が必要なので注意が必要である。
*1:Term: Xanthochromia - NeuroPetVet