上気道性喘鳴と下気道性喘鳴の違い
上気道性喘鳴と下気道性喘鳴の違い
上気道閉塞では吸気時に喘鳴が聞こえ、下気道閉塞では呼気時に喘鳴が聞こえるのはなぜか。
呼気の時、胸郭が縮む。気道の末梢は胸郭の中にあるので呼気時には圧がかかって胸郭の中の気道が狭くなる。病変がある時は呼気により狭くなってその症状だけ目立つ。
上部の気道は胸郭の外にある。吸気時は胸郭内が陰圧になる→気道が中に引っ張られる。
胸郭外の気管に病変がある場合、吸気時に余計に狭くなる。
ポイントは病変部位が胸郭の中なのか、外なのかで決まる。
まとめると・・・
上気道狭窄の場合は吸気時に喘鳴が聞こえる(=stridor)。
原因としてはクループ症候群や上気道異物。
下気道狭窄の場合は呼気時に喘鳴が聞こえる(=wheeze)。
原因としては気管支喘息やCOPDなど。