つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

熱傷に対する植皮術

少範囲の場合を除いて、熱傷の手術では分層植皮を行うのが一般的。分層植皮は厚さが薄いほど術後の拘縮が顕著であり整容的にも劣るが、採皮部に限りがある広範囲熱傷では同一部位から繰り返し採取する必要が有るため薄い分層植皮が選択されることが多い。不足する自家皮膚を補う方法として次の3つの方法がある。

 

1:patch graft

カミソリ型のフリーハンドダーマトームで薄い分相皮膚を採取し、これを切手大の小片として潰瘍面に点状に植皮して、植皮片の間の潰瘍面への表皮形成を促す方法。

 

2:mesh graft

分層皮膚をメッシュダーマトームで網目状にして1.5~6倍程度に広げて移植する。大きく拡大し過ぎると整容面で劣る。顔などの露出部には推奨されない。

 

3:自家培養表皮移植

ヒト表皮細胞は培養によって増殖拡大させ、潰瘍面に移植することが可能である。患者の正常皮膚を切手サイズで全層採取し、表皮細胞を分離する。2〜3週間かけて培養したものをデブリードマンした創面に移植する。