単麻痺・片麻痺・対麻痺の違い
運動麻痺は大脳皮質からそのゴールである筋肉までのどこかに障害が生じることによって起こるが、いくつかに分類することができる。
単麻痺=四肢の一肢だけの麻痺
下位運動ニューロンや大脳皮質運動やなどの障害により生じる。
ex,前頭葉の右足を動かす神経細胞だけがやられると右足だけが動かなくなる。
つまり、単麻痺は皮質またはその直下、あるいは前角細胞より末梢のどちらかで生じる。経路の途中の内包や脳幹では生じない。
片麻痺:一側の上下肢の麻痺(右手+右足or 左手+左足)
内包や大脳皮質運動野の障害で生じる。
大脳皮質から出たそれぞれの神経線維は、内包近くに至るとかなり接近して走行するので、内包の病変は右手の神経線維も右足の神経線維も同時に傷害してしまい、片麻痺を引き起こす。しかし、胸髄レベルの障害は上肢を支配している神経線維は脊髄から離れているので片麻痺はおこらない。
対麻痺:両側の下肢の麻痺(右足+左足)
胸髄以下の脊髄や筋肉の横断的な障害で生じる。
他にも大脳鎌に髄膜腫ができて大脳皮質の右足への神経細胞と左足への神経細胞の両方が同時に障害されても起こる。