グラム陽性菌と陰性菌の違い・覚え方・ゴロ
グラム陽性菌・陰性菌とは何か
一般的に細菌はグラム染色によってグラム陽性菌と陰性菌に分けられます。
グラム染色の原理:
固定した全ての細菌をクリスタル紫で染色したあと、ヨード処理をしてアルコール脱色を行います。ここで脱色されないものがグラム陽性菌で、脱色されるものがグラム陰性菌です。このあと赤のサフラニンを垂らすことによってグラム陰性菌を染める(グラム陽性菌は紫のまま)。
簡単に言うと
グラム染色で紫色=グラム陽性菌
グラム染色で赤色=グラム陰性菌
ということになります。
グラム陽性菌と陰性菌の構造
グラム陽性菌は上の図のように厚いペプチドグリカン層に覆われています。一方でグラム陰性菌はペプチドグリカン層は薄く、その外側に外膜という構造がある。外膜はリポ多糖(LPS)とリン脂質からできています。
この違いに医学的にどういう意味があるのかというと、、
グラム陰性菌の外膜の構成成分であるリポ多糖が剥がれ落ちて血中に入ると内毒素(エンドトキシン)というものになってしまいます。この内毒素はマクロファージなどのToll様受容体に作用し、強い血管拡張・透過性亢進作用を発現します。ちなみに毒性があるのはリポ多糖の中でもリピドAという部分。LPSの3つの領域のうち最も奥にあり、その疎水性によりLPSを外膜につなぎとめています。
グラム陰性菌に共通する構造であるために、菌株によらずほぼ同様のエンドトキシンショックを引き起こします(´・ω・`)外膜にあるのに内毒素というから少しややこしいですよね(汗)
グラム陽性菌・桿菌の覚え方、語呂合わせ
(なお、細菌には丸い形をした球菌と細長い形をした桿菌があり、ここでは球菌、桿菌にも対応した覚え方を紹介します)
☆陽性菌球菌
何度も繰り返して暗唱できるようにすれば定着するでしょう(^^)( 笑