糸球体係蹄壁とは何か
糸球体係蹄壁とは簡単にいえば糸球体毛細血管の壁のことである。
係蹄壁と呼ばれる壁が毛細血管を通過する血液を濾過して原尿を生成している。
糸球体の係蹄壁という大層な名前を持っているだけあってただの壁ではない。
係蹄壁は3層構造をしていて、内皮細胞、糸球体基底膜、糸球体上皮細胞の3つからなる。
3層のそれぞれの役割について簡単に見ていくと…
血管内皮細胞:一番内側にある細胞であり、多数の穴があいている(約100nm)。つまりこれよりも大きな細胞などは通ることが出来ず、低分子物質だけを選択的に通しているのである。また、陰性の電荷を持つため、陰性荷電物質を通しにくい。
糸球体基底膜:3層の中で最もしっかりしている壁である。3~4nmの小さな穴が開いていてそれより小さな分子のみを通過させる。また内皮細胞と同様に陰性の電荷をもつので陰性物質を通しにくい。
糸球体上皮細胞:足突起を持ち、糸球体基底膜の周りを覆っている。足突起間は濾過スリットと呼ばれて小さな隙間が開いている。
脳下垂体前葉ホルモンの覚え方・ゴロ
■脳下垂体前葉ホルモン
脳下垂体とは、間脳視床下部にぶら下がった内分泌腺である。
この前葉から分泌されるホルモンに成長ホルモン、プロラクチン、甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、ろ胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンがある。
*(濾胞刺激ホルモン・黄体形成ホルモンをまとめて性腺刺激ホルモンという)
■脳下垂体前葉ホルモンの役割
名前だけでなく働きについても簡単に触れておきましょう。
成長ホルモン:成長を促進。多いと巨人症になる。
プロラクチン:乳腺細胞で乳汁の産生を促進(射乳はオキシトシンの働きによる)
甲状腺刺激ホルモン:甲状腺に結合して甲状腺ホルモンの産生と分泌を促進する。甲状腺ホルモンが出ると代謝が活発になる。
副腎皮質刺激ホルモン:副腎皮質に働いてコルチゾールとアンドロゲンの合成を促進する。
ろ胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモン:まとめてゴナドトロピンと呼ぶ。卵巣や精巣に作用するホルモンで女性では卵胞の発達、排卵、黄体形成を促進、エストロゲン・プロゲステロンの分泌を促進。男性ではテストステロンの分泌を促進、精子形成を促進。
■脳下垂体前葉ホルモンの語呂合わせ
このように長ったらしい名称を多く覚えなければならない時は語呂合わせで覚えるのが効率的である。2つ紹介(注:やや下ネタ)
ゴロ1:お乳ふくらんでせいこう
お:黄体形成ホルモン(LH)
乳:催乳ホルモン(プロラクチン)
ふく:副腎皮質刺激ホルモン
らん:卵胞刺激ホルモン(FSH)
で
せい:成長ホルモン
こう:甲状腺刺激ホルモン
ゴロ2:乱暴な応対を克服して成長したプロ
らんぼうな:卵胞刺激ホルモン
おうたいを:黄体形成ホルモン
こ(く):甲状腺刺激ホルモン
ふく(して):副甲状腺刺激ホルモン
せいちょう(した):成長ホルモン
ぷろ:プロラクチン
こちらも合わせてどうぞ