尿閉と無尿の違いとその原因
尿閉とは、膀胱内に貯留している尿を排泄できない状態であり、下腹部膨隆などの膀胱充満所見を認める。
無尿とは、腎臓での尿生成の低下や上部尿路の閉塞などにより尿量が減少した状態。乏尿とも言う。
端的にいうと
尿閉とは膀胱に尿がある状態。
無尿とは膀胱に尿がない状態。
尿閉の原因として…
1.前立腺肥大
2.排尿反射が失われている。(=自律神経因性膀胱)←糖尿病、腰髄/仙髄の障害
無尿の原因として…
1.尿管が閉塞している(ex癌などにより)
2.腎臓で尿を作れない状態(急性腎不全)
尿閉でも無尿でも尿がうっ滞するという意味では似ている。
腎盂が拡大して水腎症を引き起こす。そして尿細管を破壊して腎後性急性腎不全となるので危険。
ERCPとMRCPの違い
ECRPとは内視鏡的逆行性胆管膵管造影(endoscopic retrograde cholangiopancreatography)の略。
MRCPとは核磁気共鳴胆管膵管撮影(magnetic resonance cholangiopancreatography)の略である。
ERCPとは内視鏡を用いてファーター乳頭からカニューレを入れて膵管と胆管を造影する方法であり、内視鏡的軽微胆道ドレナージ(ENBD)、内視鏡的乳頭切開術(EST)、生検などに用いられる。合併症としては急性膵炎、胆管炎などがある。
MRCPはMRIを応用した撮影方法で、ERCPと異なり造影剤を使用せずに胆管と膵管を見ることができる。体内の水分を強調して捉える音により画像化することが出来、ERCPのように術者の義龍に左右されない。また、ERCPが閉塞部の全面しか見れないのに対してMRCPは閉塞部の後ろ側の撮影も同時に行える。
■結局どちらが優れているのか
それぞれ一長一短。MRCPは内視鏡と違い侵襲性がなくてハードルは低い。放射線の被曝もない。更に腫瘍などの管外病変の検出にも有用。しかしERCPのような細かな所見は得られない。現在のゴールドスタンダードはERCPのようである。