つねぴーblog@内科専攻医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

神経内科

胸郭出口症候群とは

胸郭出口症候群memo 腕神経叢と鎖骨下動静脈が頸部の筋肉や骨によって挟まれて物理的に圧迫されることにより神経症状や虚血症状が出現すること。 首が長く、なで肩の女性に多い。つり革を捕まる時の腕を上げる動作で上肢のしびれや肩や腕・肩甲骨周囲の痛み…

Spurling testとは何か

◯Spurling testとは何か Spurling testとは神経根障害の有無を調べるための神経根症状の誘発テストである。頚椎症や頚椎椎間板ヘルニア、頚椎捻挫などによる神経根症状が疑われる時に行われる。 頚椎椎間板ヘルニアなどで椎間孔が狭窄していると、頚椎を伸展…

神経伝導路と脊髄障害のパターン

皮質脊髄路(錐体路)と脊髄視床路について (脊髄断面の例) 画像参考:http://comedical.blog23.fc2.com/blog-entry-759.html キホンのおさらいであるが、神経伝導路について 【皮質脊髄路】 ・外側脊髄視床路:痛覚と温度覚に関する伝達 一次ニューロンは…

消去現象とは何か

◯消去現象とは何か 両側上肢など左右対象の二点を同時に同じように刺激すると通常は別々の刺激として認識できる。が、もともと感覚障害などが無いにも関わらず、片方の刺激しか認識できずにもう片方の刺激の感覚が全くわからない場合を消去現象という(感覚…

不随意運動まとめ

不随意運動の診断は最初にそれが律動的かどうか見分けるのが重要。 1,律動性不随意運動(一定のリズムを刻むもの) →振戦かミオクローヌス。不随意運動の方向が一定であれば振戦、バラバラであればミオクローヌスと考えるとわかりやすい。 2,非律動性不…

下顎反射の方法と意義

下顎反射のミカタと意義(別名jaw jerk:咬筋反射) ◯下顎反射の方法 患者に口を軽く開けてもらい、下顎の真ん中に検者の第二指をあてて、検者のDIP関節付近を軽くハンマーで叩いて誘発する。両側咬筋の収縮によって口が閉まる(下顎が上昇する)反射。 健常…

腹壁反射の方法と意義

腹壁反射とは表在反射の1種。表在反射とは皮膚または粘膜の刺激に寄って筋肉の収縮が引き起こされる反射。消失していたら錐体路障害もしくは反射弓障害を疑う。 ◯腹壁反射の方法 患者に臥位になってもらい足を軽く曲げてもらい、腹壁を弛緩させる。腹部をハ…

ALS診断基準:awaji基準

ALS:amyotrophic lateral sclerosis(筋萎縮性側索硬化症) memo 【ALS概要】 ・ALSとは脊髄前角細胞の著明な脱落と錐体路変性を特徴とする疾患 ・典型的な臨床症状:一側上肢の筋萎縮性で始まり、対側の上肢、両下肢への筋萎縮が進み、その間に球麻痺症状、…

低髄液圧症候群で起立性頭痛が起こる理由

低髄液圧症候群で起立性頭痛が起こる理由 低髄液圧症候群は起立性の頭痛の増悪と臥位による頭痛の改善という特徴的な臨床症状を示す症候群である。低髄液圧となる原因としては腰椎穿刺後、外傷による髄液濾出、その他原因不明の特発性などがある。 脳脊髄液…

慢性虚血性変化とはなにか(+画像)

慢性虚血性変化とはなにか 頭部MRIでT2強調像やFLAIR画像で脳室周囲白質や深部皮質下白質に高信号病変を呈するものを大脳白質病変という(T1では軽度低信号)。原因は脳症血管病が基盤となっており慢性的な循環不全が持続することにより、脳卒中発症おける…

拡散強調像高信号(ADC低信号)の鑑別

拡散強調像高信号(ADC低信号)の鑑別 拡散強調で高信号(ADCで低信号)となるのは水分子の拡散制限がある状態。 脳梗塞超急性期などが代表的な例であるが、病態としては大きく分けて3通りある。 1,細胞性浮腫 2,粘稠度増加 3,細胞密度増加 1,細胞…

SPECTとPETの違い

・SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)とは 放射性同位体を投与して、そこからでるガンマ線を検出して電気信号に変換することで体内での薬剤分布を画像化することが出来る。投与する放射性同位体はTcやIなど非生理的物質であり、もともと身…

レビー小体型認知症診断基準memo

レビー小体型認知症(DLB:demetia with lewy bodies) memo ・パーキンソン病と同じスペクトラム。パーキンソン病で見られるLevy小体が大脳皮質にも多数出現。PDと同じように黒質、青斑核、迷走神経背側核の神経細胞脱落が見られる。DLBと認知症を伴なうパー…

脳梗塞時に共同偏視があれば脳主幹動脈病変を示唆する

脳梗塞時に共同偏視があれば脳主幹動脈病変を示唆する ◯共同偏視の存在が意味するもの 共同偏視があるということは、「偏視している側の大脳」もしくは「偏視している側の逆の脳幹」に障害が起きているということを意味する。大脳の障害の原因としては被殻出…

MMSEと長谷川式、FABの違い

◯MMSE: MMSEは国際的にも広く使われる認知症のスクリーニングテスト。本格的な知能検査であるウェクスラー知能検査(WAIS)との相関も高い。 ・項目としては…時間の見当識、場所の見当識、即時記憶、注意と計算、再生(近時記憶)、言語(呼称、復唱、理解…

パーキンソン病の症状メモ書き

パーキンソン病の症状メモ書き 初発症状 ・50%の患者は振戦が初発症状。上肢で始まることが多い ・右手で始まった場合は字が小さくなったかどうか聞くと良い ・70〜80%の患者はPD経過中に振戦があるが、ずっと見られない人もいる。 ・初診時には便秘、嗅…

パーキンソン病の治療メモ書き

パーキンソン病の治療メモ書き ・Lドパで始めるかアゴニストで始めるか 治療開始後何年かするとwearing offの症状が出てくる。 最初からLドパを使用するのではなく、ドパミンアゴニストを使用してから必要に応じてLドパを使った群の方がwearing offの出現頻…

神経伝導速度検査memo

神経伝導速度検査についてメモ ◯運動神経伝導速度(MCV)検査 ・何のために行われるか:末梢神経機能の検査で、ニューロパチーの有無やその病態、治療効果の判定するために用いられる。固有の疾患を診断するためではなく、病態を把握するため。 【求めるべき…

脳浮腫に漢方五苓散が効く理由

脳梗塞や脳腫瘍あるいは慢性硬膜下血腫など頭蓋内病変によって脳浮腫が起こる。脳浮腫とは文字通り脳細胞がむくんだ状態であるが、脳全体の体積が大きくなりすぎると脳幹を圧迫する脳ヘルニアを引き起こして致死的な状態となりうる。 西洋医学的な治療法とし…

頭部MRIでT2スター撮影する意義

頭部MRIにおけるT2*(T2スター)撮影の意義 ◯T2スターは微小出血の検出に有用 T2強調画像とは多くの脳病変で敏感に高信号となるが、T2強調画像にはT2スター強調像、水強調画像など様々な撮像方法があり、鉄の見え方や実質のコントラストが変化する。T2スタ…

急性期脳梗塞でADCを撮る理由(T2 shine through)

急性期脳梗塞で拡散強調像(DWI:diffusion weighted image)、ADCを撮る理由 まずは、基礎知識の確認から… ◯細胞性浮腫について 正常な細胞では細胞膜にNa+K+ポンプがあり細胞内外でのイオンの輸送を行って細胞内のNaが少なく、細胞内のKが多くなるように…

脳性麻痺と小児麻痺の違い

似てる言葉の整理 ◯脳性麻痺とは 脳性麻痺とは周産期の脳障害を原因とする永続的な運動障害の総称。具体的には受胎から新生児期(生後4週間)までの間に生じた脳の非進行性病変に基づく永続的、しかし変化しうる運動及び姿勢の異常と定義される。正常発達の…

開眼でアルファ減衰する理由

開眼でアルファ減衰する理由(脳波の話) ●アルファ波とは 画像参考:http://logos-classic.id25.com/logos_classic.html 脳波検査は通常「目を閉じて、何もしないが眠っていない状態」で脳活性の評価を行う。通常は後頭部優位のアルファ波(8−13Hz)があ…

脳解剖断面memo:放線冠〜内包、基底核、脳室、PICA/AICA

自分用memo ◯大脳基底核周辺 脳画像で内包の場所を見つけるポイントとは? | リハゴリ俱楽部 ◯1つ上の断面:放線冠 ◯もう一つの断面での放線冠 頭部MRIの正常解剖 - 画像診断cafe ◯第3脳室、第4脳室、中脳水道の位置関係 ☆中脳水道は中脳レベルにあるから…

脳波の見方メモ

脳波をとった時に何に注目して見ればよいのか。絶賛追記中。 ◯脳波の電極配置 引用:http://guides.lib.kyushu-u.ac.jp/content.php?pid=686338&sid=5708879 脳波電極は国際10-20法に従って配置される。 鼻根と喉頭結節を結ぶ線(前後方向)と両耳朶(じだ)…

筋萎縮へのアプローチmemo

筋萎縮へのアプローチmemo ●問診のポイント ・何歳ごろ発症したか(急性か、亜急性か、慢性か) ・家族歴 ・筋萎縮はどこから始まったか(近位か遠位か) ・しびれのような感覚障害を伴っていないか ・筋痛、脱力発作、複視、嚥下障害などの随伴症状はないか…

治癒しうる認知症の鑑別memo

認知機能低下に出会ったら治癒しうる認知症を除外するのが重要 神経内科ハンドブックによれば治癒しうる認知症(treatable dementia)とは 1.脳外科的治療の対象となるもの ・慢性硬膜下血腫:頭部打撲により脳表の架橋静脈が破綻して血腫が発生して圧迫す…

単純ヘルペス脳炎についてmemo

単純ヘルペス脳炎についてまとめ 【疫学】 ・ウィルス性脳炎の中で最も多い。国内で350人/年程度と稀だが死亡率は高い。 ・9歳以下で発症のピークがあるが、全年齢でみられる。 ・単純ヘルペスウィルス1型の再燃による発症が多い(約70%)、初感染による…

頭部外傷患者で(も)内服例の聴取が大事

頭部外傷患者で(も)内服例の聴取が大事 高齢者の頭部外傷においては必ず内服歴を確認する必要がある。とある報告*によるとワーファリンなどの抗凝固薬を服用している場合、神経学的所見が陰性であっても頭部CTで頭蓋内出血を認める例が25%とかなりの頻…

一過性全健忘症とは何か

一過性全健忘(transient global amnesia:TGA)とは突然なんの前触れもなく、新たな記憶ができなくなる前向性健忘と近時記憶の逆行性健忘とで発症する。 (*前向性健忘とは発症後に起きたことを覚えられない、逆行性健忘は発症前の記憶を思い出せない) 一見…