つねぴーblog@内科専攻医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

呼吸器

睡眠時無呼吸症候群の不眠にジアゼパム禁忌の理由

睡眠時無呼吸症候群の不眠にジアゼパム禁忌の理由 睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に10秒以上の無呼吸が繰り返され、睡眠が浅くなることにより日中に過度に眠くなってしまう症候群のことを言う。原因としては閉塞型と中枢型に分類されるが、閉塞型とはアデ…

肺好酸球性肉芽腫症の合併症

肺好酸球性肉芽腫症の合併症 肺好酸球肉芽腫症(肺ランゲルハンス細胞組織球症)とは抗原提示細胞であるランゲルハンス細胞が増殖して組織浸潤する疾患である。 標的臓器は様々であり肺、骨、下垂体、皮膚などである。それぞれの症状が出現する。1/3の患者は…

びまん性汎細気管支炎でエリスロマイシン少量投与を行う理由

びまん性汎細気管支炎でエリスロマイシン少量投与を行う理由 びまん性汎細気管支炎とは両肺の呼吸細気管支に炎症が見られる疾患であり、遺伝的要因を基盤に発症する(HLAーB54の保有率が高い)。気道の感染防御がうまくできないために慢性的に感染と炎症を…

COPDで肺性心となる機序

COPDで肺性心となる機序 肺性心とは肺の血管障害や換気障害によって肺高血圧となり、それに加えて浮腫や肝腫大などの右心不全症状を呈する病態である。 COPDや肺繊維症などによって換気が障害されると低酸素血症となる。肺以外の組織の血管は低酸素血症の場…

吸気時に頻脈になり、呼気時に徐脈になる理由

「脈が吸気時に早く、呼気時に遅くなる」 いわゆる呼吸性不整脈の機序 吸気時に胸腔内圧が陰圧になる→静脈還流量が増加する→迷走神経の抑制、肺表面の伸展効果→交感神経の刺激が起こり脈拍がはやくなる。そして呼気時には相対的に送り出す血液が少なくなるの…

気管支透亮像(airbronchogram)とは何か

気管支透亮像(airbronchogram)とは何か imgarcade.comより引用 浸潤影やスリガラス様陰影の中に映る空気を含有した気管支の像である。本来、浸潤影やスリガラス様陰影は全体が均一に白く映るものであるが、気管支透亮像の場合はその内部に気管支が黒く映っ…

rhonchi(いびき音)とwheezes(笛音)の違い

rhonchi(いびき音)とwheezes(笛音)の違い 胸郭内に由来する異常呼吸音のことをラ音というが、その中でも一定時間持続するラ音を連続性ラ音と呼び、持続時間の短いラ音を断続性ラ音と呼ぶ。(ラ音とはドイツ語のラッセル音に由来する) 持続性ラ音は気導が…

カルチノイド症候群で喘息、下痢、皮膚の紅潮が起こる機序

カルチノイド症候群で喘息、下痢、皮膚の紅潮が起こる機序 カルチノイド症候群とは粘膜下腫瘍の一つで、Kulschitsky細胞が原因でセロトニン、ブラジキニン、ヒスタミン、プロスタグランジンなどを分泌することにより様々な症状がでる。 セロトニンは平滑筋を…

アルカローシスでテタニーが起こる理由

アルカローシスでテタニーが起こる理由 アルカローシスになっても血液検査上のカルシウムイオンの値は低下しないが、実際に機能してくれるカルシウムイオンの値が低下するのでテタニーを生じうる。 前提的な話として、血液中のカルシウムイオンは「アルブミ…

サルコイドーシスで高カルシウム血症になる機序

サルコイドーシスで高カルシウム血症になる機序 サルコイドーシスとは肺、眼、皮膚などにT細胞や単球などが集積して非乾酪性肉芽種を形成する原因不明の疾患である。サルコイドーシスの患者では約10%に血中カルシウムの上昇が認められている。 高カルシウ…

無気肺の分類と原因

無気肺の分類と原因 無気肺とは何か 無気肺とは何らかの原因で肺葉や肺区域内の含気量が減少した状態をいう。肺の一部が無気肺になると代償的にほかの肺が過膨脹し、正常構造の偏位が起こる。 無気肺は原因によって大きく4つに分類される。 1:閉塞性無気…

大葉性肺炎と気管支肺炎の違い

大葉性肺炎と気管支肺炎の違い 細菌性肺炎は胸部レントゲンで撮影すると、肺の一葉全体に広がる大葉性肺炎と、気管支区域に限局した病変となる気管支肺炎の2つのパターンがある。 ・大葉性肺炎とは細菌感染によって病原体が肺胞腔内に充満し、それが肺胞孔…

上気道と下気道の違い(メモ)

上気道と下気道の違い 呼吸器系は気道と呼吸部に分けられる。気道とは外界と肺の連絡路、呼吸部とはガス交換部位のことである。 一般的に、気道は上気道と下気道に分類され、上気道は鼻腔・咽頭・喉頭から構成され、下気道は気管から呼吸細気管支までのこと…

乾酪性肉芽腫と非乾酪性肉芽腫の違い

乾酪性肉芽腫と非乾酪性肉芽腫の違い 乾酪性肉芽種は結核菌などに対する免疫反応の結果起こる病変。 非乾酪性肉芽種とはサルコイドーシスなどに対する免疫応答の結果生じる病変。 ■ 乾酪性肉芽種とは免疫を担うマクロファージが類上皮細胞やランゲルハンス巨…

呼気二酸化炭素濃度が肺塞栓症で減少する理由

呼気二酸化炭素濃度が肺塞栓症で減少する理由 【呼気二酸化炭素濃度】と【血液中の二酸化炭素濃度】というのは通常はほぼ等しい。しかし呼吸器疾患があったりするとその値はずれたりする。肺塞栓では呼気二酸化炭素濃度は下がるのだがその機序はどのようなも…

喫煙が赤血球増加症を引き起こす理由

喫煙が赤血球増加症を引き起こす理由 たばこを吸うことによって酸素と結合しないカルボキシヘモグロビン(CO-Hb)が血中で増加して慢性の低酸素血症になってしまう。一酸化炭素は酸素に比べて約200倍ヘモグロビンに結合しやすいと言われていて急激に酸素…

アレルギ—性気管支肺アスペルギルス症の気管支拡張はなぜ中枢性に起こる?

アレルギ—性気管支肺アスペルギルス症で中心性気管支拡張がみられるのはなぜか アレルギ—性気管支肺アスペルギルス症とはアスペルギルスによって発症する呼吸器疾患であり、アレルギー機序により喘息様賞状と好酸球増加を伴い、胸部CTなどで中枢性気管支拡…

貧血で低酸素血症にはならない理由

貧血で低酸素血症にはならない理由 低酸素血症とは動脈血中の酸素分圧が低下している状態のことをいうが、原因としては肺胞低換気、シャント、拡散障害、換気血流不均等がある。貧血も低酸素血症になりそうな気がしてしまうが、それは正しくない。貧血という…

肺ガンでビタミンD活性が低下する機序

肺ガンでビタミンD活性が低下する機序 扁平上皮癌では腫瘍細胞がPTHrPを過剰産生することが知られている。PTHrPとは副甲状腺ホルモン(PTH)と共通の構造をもつタンパク質でPTH受容体を介して作用する。PTHの作用で骨吸収促進して高カルシウム血症…

skodaの鼓音帯とヤギ音の機序

skodaの鼓音帯とヤギ音の機序 胸水が貯留していると打診で濁音が聞かれるが、胸水は横隔膜の上にたまると今度は側壁に沿って上の上がるようにして貯留していく。その胸水の分布域と打診による濁音階は一致している。一方で、胸水の貯留した上の空間では逆に…

フーバーズ徴候がCOPDで見られる機序

フーバーズ徴候がCOPDで見られる機序 COPDではHoover'ssign(フーバーズサイン)と呼ばれる身体所見が認められる。これは吸気時に胸郭下部の肋間部が外側ではなく、奇異性に内側に移動する現象である(正常の反対側)。これはCOPDによる肺の過膨脹によっ…

肺気腫(COPD)で残気量が上昇する機序

肺気腫(COPD)で残気量が上昇する機序 肺気腫とは慢性炎症により終末細気管支より末梢の気腔が異常に拡大し、肺胞壁の破壊を伴う病態である。肺胞の弾性力と収縮力が低下する。故に空気をうまく吐き出すことが出来ずに肺は過膨脹をきたし、(=ビア樽状…

慢性膿胸にニボーができる機序

慢性膿胸にニボーができる機序 慢性膿胸とは急性膿胸が3ヶ月以上治らずに遷延したもの、もしくは結核後遺症の細菌感染による膿胸のことである。慢性膿胸では膿胸の入っている膿胸腔と肺・気管支が交通してしまっている状態であるのでその膿胸腔を塞ぐのが治…

ブラが肺尖部にできやすい理由

ブラが肺尖部にできやすい理由 ブラが発生するメカニズムは諸説あるが、ひとつはチェックバルブ機構によるものが大きいと考えられている。チェックバルブとは肺胞腔の入り口の所に弁みたいなものが出来てしまい、吸気時に肺胞内には空気が入るが逆に呼気時に…

過換気症候群でTrousseau徴候(助産婦手)となる機序

過換気症候群でTrousseau徴候(助産婦手)となる機序 過換気症候群とは精神的なストレスなどを誘因として過呼吸の状態になる病態である。過呼吸によりPaCO2が低下し、呼吸性アルカローシスとなる。アルカローシスではH+が足りなくなるので、アルブミンがH+と…

上気道性喘鳴と下気道性喘鳴の違い

上気道性喘鳴と下気道性喘鳴の違い 上気道閉塞では吸気時に喘鳴が聞こえ、下気道閉塞では呼気時に喘鳴が聞こえるのはなぜか。 呼気の時、胸郭が縮む。気道の末梢は胸郭の中にあるので呼気時には圧がかかって胸郭の中の気道が狭くなる。病変がある時は呼気に…

PEEPとは何か、いくらに設定すればよいのか

◯PEEPとは何か ARDSの時には持続的気道陽圧法(CPPV)、別名(*PEEP)を行わなければならない。ARDSでは好中球による毛細血管内皮傷害により血管透過性が亢進し、肺水腫が起こる。すると肺胞内の表面張力を下げるサーファクタントの濃度が薄まってしまい、肺…

非定形性肺炎の定義とその特徴

非定形性肺炎の定義とその特徴 肺炎は原因によって大きく3つに分類されている。・細菌性肺炎:肺炎球菌、インフルエンザ菌など・ウィルス性肺炎:インフルエンザウィルス、麻疹ウィルスなど・非定型肺炎:マイコプラズマやレジオネラなど普通の細菌とは性状…

肺胞タンパク症のCT画像でメロンの皮様となる理由

肺胞タンパク症のCT画像で「メロンの皮様」となる理由 肺胞タンパク症の発生機序健常人では顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)と呼ばれる物質の作用によって肺のサーファクタントが貪食され、サーファクタント量が一定に保たれるようになって…

市中肺炎の入院基準ADROPとは

肺炎の入院基準ADROPとは 日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインによれば肺炎の入院適応は以下のようになっている。 Age(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上Dehydration(脱水):BUN21mg/dl以上Respiration(呼吸):SpO2が90%以下(PaO2が60…