つねぴーblog@内科専攻医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

フルイトラン(サイアザイド系)はいつ使うか

うっ血性心不全に対してサイアザイド系利尿剤トリクロルメチアジド(フルイトラン®)の出番は?

 

◯フルイトランはフロセミドに比べたら利尿作用は弱い。

フロセミドの作用部位がヘンレループの上行脚なのに対して、フルイトランは尿細管の後半部位で働く。フロセミドによって近位尿細管でNa再吸収阻害でほとんどの仕事が終わっていて、遠位尿細管でのNaの再吸収量は少なく、残された仕事は少ない。よって、遠位尿細管をターゲットにしたフルイトランの仕事はたかが知れている。

 

◯利尿薬抵抗性の場合に考慮

心不全のうっ血に対して第一に考慮する利尿剤はフロセミドであるが、次第に効果が乏しくなることがある。その際の1つのオプションとしてサイアザイドが考慮される。フロセミドに対してサイアザイドの効果が乏しいのは上記のとおりであるが、長期的にフロセミドを使用していると、代償機転が働き、ヘンレループと遠位尿細管でのNa再吸収が亢進して利尿効果が減弱することがある。このような場合にサイアザイドを使用すると遠位尿細管から亢進してしまったNaの再吸収を抑制して効果的な利尿効果を得ることがある。慢性心不全治療ガイドライン(2010)でも『ループ利尿薬で十分な利尿が得られない場合にはサイアザイド利尿薬との併用を試みても良い』と表記されている。

 

◯副作用

・用量依存的に突然死を増加させるという報告もある。(少量投与推奨)

・その他低カリウム血症、耐糖能異常、高尿酸血症