つねぴーblog

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

ASO高値の原因とその解釈

ASO(antistreptolysin O)とは抗ストレプトリジンO抗体のこと。

 

ストレプトリジンとはレンサ球菌属の産生する細胞溶解その1つであり、A群ベータ溶連菌が血液寒天培地でβ溶血するのに必要な物質でもある。ASOはA群ベータ溶連菌に感染した際に、A群が産生する溶血毒素に対する酵素であり、溶連菌感染症で上昇する。(A群βの他にC群溶連菌やG群溶連菌に対しても産生される)。

f:id:tsunepi:20171008192419p:plain

参考:ASO|免疫系の検査|【よくわかる-健診・人間ドックガイド】

 

ASOは溶連菌感染の一週間後から上昇し始め、感染後1−2ヶ月でピークになり、3ヶ月後には元のレベルまで戻る。

急性期の診断には使えないが、最近の溶連菌感染症の有無や、溶連菌感染合併症である急性糸球体腎炎やリウマチ熱などの診断の補助として有用である。急性糸球体腎炎では60%、リウマチ熱では80%でASO高値となる。

 

ASOの基準値は成人であれば120倍以下。320倍以上であれば溶連菌感染を疑うが、その他溶連菌の培養検査や迅速キットあるいはcenter criteriaのような臨床所見も診断においては欠かせない。前述の通り、急性期にはASOは上昇しないので治療方針の決定には有用ではないが、溶連菌の感染後続発症の時は遅れて上昇してくるのでASO値をフォローすることは重要である。なお、溶連菌感染症で抗菌薬投与しておくと、続発症を発症した場合もASOの上昇は軽度でとどまる。

 

ちなみに、蜂窩織炎など皮膚感染症では溶連菌感染症であっても反応が局所にとどまり、ASOは上昇しにくい場合がある。