つねぴーblog

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

crowned dens syndromeの見方

crowned dens syndrome(CDS)とは軸椎歯突起周囲にピロリン酸カルシウムやヒドロキシアパタイトが沈着することにより急性の頚部痛を呈する疾患である。環軸関節に起こる偽痛風とも言える。偽痛風の好発部位は肩、肘、手、膝、足関節などであるが、この疾患では環軸椎に症状が起こる。

ちなみに歯突起に王冠状に石灰化が認められるためcrowned(王冠)+dens(突起)という。

 

高齢者の頚部痛+発熱疾患では鑑別にはCDSを必ず挙げる必要がある。

鑑別としては髄膜炎やくも膜下出血、骨髄炎、化膿性脊椎炎、リウマチ性多発筋痛症など。CDS発症は60〜70歳と高齢者に多く、男女比は0.6:1と女性に多い。

 

発症は急性であり症状は数日〜数週間持続するとされている。症状としては頸部の前後左右方向への可動域制限と回旋を含めて全方向の頚部痛の増悪が特徴。

発熱に加え採血で白血球上昇、CRP上昇など炎症反応を伴うので訴えのはっきりしない高齢者だと不明熱として扱われることも。

 

診断にもっとも重要なのは頚椎CT

歯突起後方の環椎十字靭帯に石灰化像を認める。名前の通り王冠を被っているような歯突起を認める。

 

【CTの例その1】

f:id:tsunepi:20171009113543p:plain

http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1100764

 

【CTの例その2】

f:id:tsunepi:20171009113638p:plain

整形外科 -

 

【CTの例その3】

f:id:tsunepi:20171009113453p:plain

https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/59/4/59_4_869/_pdf

 

【CT例その4】

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https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0308500382/

 

が、ひとつ大事なのはCTで石灰化像を認めたからイコールcrowned dens syndromeにはならないということである。高齢者であれば無症状であっても石灰化像を認める場合がある。やはり臨床症状+CT画像で判断する。

 

発作時にNSAIDS投与で症状は劇的に改善する。予後は良好。

自分の経験したものでは頸部を少しでも動かしたら激痛が走るとじっと座っていた患者がアセリオ点滴ですぐに症状なくなりすやすやと寝ているという例もあった。鑑別に挙がるかどうかで対応が(焦り度が)全く変わる疾患の例でもある。