とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

Homans徴候とは何か

Homans sign(ハマンズ徴候)とは何か

 

深部静脈血栓症(DVT)を診断するための身体所見の1つ。患者の膝を屈曲した状態で足関節を背屈させて腓腹部の痛みが出現すればHomans陽性となる。あまり静脈血栓っぽくない患者に試して陽性だったらDVTを疑うという意味合いで提唱された徴候である(1941年)。

 

【Homans signのイメージイラスト】

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https://www.memrise.com/mem/2198227/homans-sign/

 

が・・・、

実は偽陽性が多く現在ではそこまで重要視されてはいない。提唱したhomans自身も後に否定的なコメントを残している。

私にちなんで徴候を命名するなら、もっとましなものにしてくれないか」

 

因みにJAMA 1998;279(14)’1094-9の報告によると

homans徴候はDVTに対して

感度11−56%、特異度39-89%、陽性尤度比0.9-1.6、陰性尤度比0.85-1.1 

のようである。報告によりばらつきはあるものの、総じて診断に優れた所見とはいえない。深部静脈血栓症を診断するにはその他の疼痛や圧痛、腫脹の有無、リスク因子など含めて総合的に判断する必要がある。