つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

羽ばたき振戦の意義(+動画)

羽ばたき振戦とは患者の両上肢をまっすぐと伸ばしてもらい、手関節を背屈させた状態で保持するように指示すると筋緊張の消失と手関節の緊張による背屈位が交互に繰り返され、両手をパタパタと羽ばたかせるようにみえる徴候。固定姿勢を保持できないことから固定姿勢保持困難とも言われる(asterixis)。

 

【羽ばたき振戦のイラスト】

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Asterixis | definition of asterixis by Medical dictionary

 

肝性脳症で羽ばたき振戦が見られるのは昏睡度2-3のときである。昏睡度が軽度の時や重度の時は出現しない。

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http://www.geocities.co.jp/Athlete-Acropolis/9112/kouza3.html

 

羽ばたき振戦は肝性脳症の際に見られることが有名であるが、その他にも低ナトリウム血症、尿毒症、CO2ナルコーシス、低酸素血症などでも出現しうる。肝性脳症に特異的な所見というわけではないのに注意。肝性脳症の定義は「肝機能が悪く、神経・精神的な症状を呈し、更に他の病態で説明できないこと」なので結局は除外診断である。

であるから、厳密に言えば初めて羽ばたき振戦が認められた時は、採血や画像診断で肝機能が悪いことを調べ更に他の神経疾患、精神疾患を除外してようやく肝性脳症の診断に至るわけである。

 

【youtubeより羽ばたき振戦の動画紹介】

www.youtube.com