つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

QT延長の定義とその原因

◯QT時間とは

QT時間とは心電図においてQRS波の始まりからT波の終わりまでの時間のこと。心筋の収縮時間を反映している。QTの距離が正常よりも長くなることをQT延長という。

 

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画像引用:http://next-pharmacist.net/archives/5744

 

上のイラストのような心電図であればQT間隔は測りやすい。Q波の鋭の場所からT波が基線に戻る点までの長さを測る。が、U波とT波が融合しているような心電図の場合、T波の終わりの判断が難しい。そういうケースではU波が最も目立たないaVL誘導でT波の終着点を判断するのがオススメ。

 

・QTc時間とは

QT時間は頻脈では短くなるし、徐脈では長くなる。例えば心拍数60回の時の1回のQT時間と心拍数200回の時の一回のQT時間は当然心拍数200回/分のときのほうが短くなる。よってQT時間は心拍数の回数(つまりはRR間隔)によって変わるので、QTがどのぐらい延長しているのか、あるいは短縮しているのかをRR間隔で補正する必要がある。

 

補正にはBazettの式が用いられる↓

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(QTcは補正QT時間、QTは実測のQT時間、√RRは一回のRR時間)

 

QTcの基準値は0.36〜0.44秒。0.44〜0.46は境界域、0.46以上で明らかなQT延長とされている。

が、心電図を取るたびにこの式で計算するのは大変なので現実的にはQT時間がRR間隔の半分以下であれば正常と判断し、半分を超えていそうなら補正式で計算してみるぐらいのスタンスで良いのではなかろうか。

 

QT延長の原因

・先天性

・薬剤性(抗不整脈薬、向精神薬)

・電解質異常(低カリウム血症、低カルシウム血症、低マグネシウム血症)

・洞不全症候群、完全房室ブロック

・虚血性心筋梗塞

・副甲状腺機能低下症(←低カルシウムにより)

 

また追記します。