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とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

大腸型下痢症と小腸型下痢症の違い

〜と〜の違い ER 消化器

急性下痢症の大腸型と小腸型の違い

 

◯大腸型の腸炎は炎症性の腸炎とも呼ばれ、腸管粘膜の障害によって起こる。

血が出ることが多い。

 

◯小腸型の腸炎は非炎症性であり、毒素による腸管分泌が促進することによって起こる→血は出ずに水溶性の下痢であることが多い。

 

 

 

◯大腸型腸炎の特徴(粘膜の障害)

・発熱、強い腹痛

・1日8〜10回の頻回の出血性の下痢(大腸の粘膜が障害されるから)

・渋り腹(激しい便意をきたすが便はほとんど出ない)

 

主な原因:赤痢菌、サイトメガロウィルス、カンピロバクター、サルモネラ、O157型大腸菌、エルシニア、ビブリオ

 

◯小腸型腸炎の特徴(毒素による腸管分泌の促進)

・多量の水様便(腸管からの分泌が増えるから当然水っぽいのが多量にでる)

・嘔気(小腸は口側に近いので気持ち悪さを誘発し嘔吐につながる。一方大腸型では口からは遠いので嘔気は少ない。)

・発熱や血便は軽度(分泌が増えるだけで組織破壊は伴わないから)

・周囲で同様の症状あり(ウィルス性なので細菌性よりも感染力が高い)

 

主な原因:ウィルス(ロタウィルス、ノロウィルス)、細菌(ビブリオ、コレラ、黄色ブドウ球菌、大腸菌(旅行者下痢症)、原虫など

 

◯小腸型、大腸型とわけられないものもある

小腸型、大腸型腸炎というのは診断の便宜上分類されているに過ぎず、オーバーラップする腸炎も当然存在する。特にカンピロバクター、エルシニア腸炎はどちらの型も取りうる。