つねぴーblog

元とある研修医の雑記帳。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

インフルエンザ菌とインフルエンザウィルスの違い

「インフルエンザ」と言えば一般的にはインフルエンザウィルスによる感染症を意味するが、紛らわしいことにインフルエンザ菌という細菌も存在する。

インフルエンザは臨床的には感染すると急激な発熱、上気道症状、関節痛や倦怠感などの全身症状を呈する。タミフルなどの抗ウィルス薬が処方されることは一般に広く知られている。一方でインフルエンザ菌とはウィルスではなくあくまで細菌であり、肺炎や中耳炎、化膿性関節炎など様々な感染症の原因となる。

 

なぜ、おなじインフルエンザという名前が付けられているのか

1889〜1900年頃にかけて世界中でインフルエンザ(ウィルス)が大流行した。当時はウィルスの存在すら知られておらず、1892年に北里柴三郎がインフルエンザの原因を特定しようとインフルエンザ患者の上気道から病原体を分離し、それをインフルエンザ菌と命名した。が、これはもちろんインフルエンザの原因ではなく、インフルエンザウィルス感染に続発した呼吸器感染症の原因菌を分離しただけであった。

であるから本当はインフルエンザ菌という名前はインフルエンザウィルスと勘違いされて冤罪で付けられてしまったものであるが、一度広まってしまうと中々訂正できるものでなく、そのまま使われてしまったという歴史的経緯がある。