つねぴーblog@内科専門医

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COPDで胸鎖乳突筋が発達する理由

COPDで胸鎖乳突筋が発達、肥大する理由

 

COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは喫煙や有毒物質の吸引などにより肺に慢性的な刺激が加わり、気道の狭窄・肺胞の気腫性変化などが引き起こされる症候群のことである。末梢気道に炎症性細胞が浸潤し、慢性的な反応が起こることにより気道壁の肥厚が起こり、気道が狭窄してしまう(=閉塞性障害)。

 

気道が閉塞すると呼吸、特に息を吐き出すのが難しくなり、COPDの患者は肺から能率よく吐き出すためにくちすぼめ呼吸をするようになる。くちすぼめ呼吸をするために胸鎖乳突筋や斜角筋などの呼吸補助筋を使用することになり、慢性期には胸鎖乳突筋が肥大することになる(急性期には肥大は見られない)。

 解剖学的に胸鎖乳突筋の断面積とCOPD重症度は相関するとの報告もある(脚注)*1

 

f:id:tsunepi:20160815095053p:plain

イラスト参照

*2

 

 

 

 

*1:square.umin.ac.jp/~co-medsf/newpage/Journal/11-1-17.pdf

*2:http://gyoukouseiran.perma.jp/?p=5602