とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

Kernig徴候とBrudzinski徴候の違い

Kernig徴候とBrudzinski徴候の違い

混乱しやすい徴候なので整理。

 

Kernig徴候とは髄膜刺激徴候に対するスクリーニング検査。

 

検査の手順:

1,患者の片側の股関節、膝関節を共に90度に屈曲してもらう。

2、股関節を90度に屈曲させたまま、患者の大腿伸側を掴んで膝関節をゆっくり進展させていく。

3,膝関節が135度以上になるように伸展させ、痛みや抵抗で135度以上にならない場合はKernig徴候陽性となる。

(健常者であれば135度以上もスムーズに伸びる)

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http://chousei58.com/?p=70079

 

ケルニッヒ徴候の機序

まず、一般的な話として…

膝を伸展したまま股関節を屈曲させると、坐骨神経が尾部側に引っ張られる。一方で、膝を屈曲し他状態で股関節を屈曲しても坐骨神経は伸展しない。

股関節屈曲+膝を135度以上に伸展させる体位(=ケルニッヒ徴候の誘発位)というのは坐骨神経を引っ張り、結果的に髄膜まで貫通している脊髄神経を伸展させてしまう状態であるので、髄膜で炎症が起きていた場合は自然な防御反応が起こる。

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【Brudzinski(ブルジンスキー)徴候とは】

同様に髄膜刺激徴候のスクリーニング検査

 

検査の手順

1,患者に仰臥位になってもらう

2、首を屈曲してもらうと、股関節と膝関節の屈曲が誘発されて両下肢が胸の方向に引き寄せられる。両膝が立った状態がブルジンスキー徴候陽性である。

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*ケルニッヒ、ブルジンスキーは特異度は高いが感度が低いためスクリーニング検査としてあまり有用ではない。スクリーニングとしてはやはり項部硬直や頭部振盪試験、頚部前屈試験などのほうが感度が高くて有用。