つねぴーblog

元とある研修医の雑記帳。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

糖尿病でCVRRが低下する理由

糖尿病でCVRRが低下する理由

 

CVRRとは(Coefficient of Variation of R-R intervals )の略で 心電図R-R間隔変動係数のこと。

 

つまり…?

心電図においてPーQRSーTのRというのは心室の興奮、つまり心室が収縮をするときの点であり、RとRの間隔は脈と脈の間隔を意味している。普通心臓はドク、ドク、ドク、、と規則正しく収縮しているように見えるが心電図で観察すると健常人でもわずかにリズムが揺らいでいる。これは心臓に分布している自律神経の影響であり、健常人であれば吸気時には脈は早くなりRR間隔は短くなる(機序は後述)。

 

が、糖尿病が進行すると末梢神経も障害されて自律神経の機能が落ち、呼吸によって本来なら生じるはずの脈の変動(呼吸性不整脈)が出なくなる。呼吸性不整脈は心電図のCVRRとして計算され、健常人であればCVRR3.0%前後であるのが正常。もしCVRRが低下して入れば糖尿病によって自律神経障害が起きていると考えることが出来る。

 

【CVRRの平均値】(参考:http://lab-tky.umin.jp/contribution/e01.pdf

30-59歳の健常人:3.4%

60歳以上の健常人:2.8%

30-59際の糖尿病患者:2.2%

60歳以上の糖尿病患者:1.7%

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http://lab-tky.umin.jp/contribution/e01.pdf

 

吸気時に頻脈になるメカニズム

吸気時に胸腔内圧が陰圧になる→静脈還流量が増加する→迷走神経の抑制+肺表面の伸展効果→交感神経の刺激が起こり脈拍がはやくなる。そして呼気時には相対的に送り出す血液が少なくなるので脈拍はゆっくりになる(正常化する)。