つねぴーblog@内科専攻医

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頸静脈怒張の原因と診察法(+動画)

頸静脈怒張と診察法

 

”頸静脈怒張”とは頸静脈が座位において拡張して張りだして見える徴候のことで心不全(右心不全)の徴候の1つ。右内頸静脈の視診で頸静脈怒張の評価を行う。

 

■頸静脈怒張にはどういう意味があるのか

頸静脈怒張が臨床的に重要なのは右心不全を示す所見であるからである。右心不全になると血液が肺に押し出せなくなり右房に血がたまる。すると量が増えれば必然的に右房の圧力も上昇し、更には右房に連続している上大静脈圧、頸静脈の圧力が上がっていく。つまり頸静脈は中心静脈圧や右房圧の指標として用いられるのである。

 

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右心不全から頸静脈怒張をきたす流れ*1

 

■頸静脈怒張の原因

頸静脈の怒張の原因疾患は右心不全や上大静脈症候群、心タンポナーデなどが代表的である。

右心不全では前述のとおり右房の圧力が上昇して血液が頸静脈から心臓に帰りにくくなり、静脈が張ってしまう(=言わば交通渋滞を起こしてしまっている)。

上大静脈症候群など腫瘍により上大静脈が物理的に圧迫されて狭くなってしまう病態をいう。狭くなった上大静脈に血液が還ろうとするとこれまた交通渋滞を起こし、そこに繋がる頸静脈の圧力も高くなってしまう。

 ・心タンポナーデ:何らかの原因によって心膜腔に液体が貯留し、心臓が拡大しにくくなる病態。心臓が拡大できなければ次々にやってくる血液が溜まってしまいこれまた圧力が上昇してしまう。

 

◯頸静脈怒張の診察法 

基本的には上半身を45度起こして右の内頸静脈を観察する。

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イラスト参照*2

 

上のイラストは被験者を45度傾けた状態で、胸骨角から定規で内頸静脈の拍動の最強点までの距離を図ったものである。4.5cmが正常で、それ以上であれば頸静脈怒張(→右心不全)と考えて良い。

 

◯何故上半身45度起こして診察するのか

臥位では健常な人でも頸静脈怒張が起こる。上半身を45度起こすと健常であれば重力で血液が下にストンと落ちてくれるはずであるが、右心不全などによって右房圧が高くなっていると静脈は心臓に帰りたくても帰れなくなって頸静脈怒張という徴候を呈してしまうのである。

 

◯なぜ、右内頸静脈なのか

まず、左頸静脈ではなく右頸静脈の理由は血管を水柱と見立てた場合に、左頸静脈の方が右頸静脈に比べてまっすぐであるから。左頸静脈は大動脈の傍を通っているので、大動脈が蛇行している場合は圧排されて正しく右心房圧を反映してくれない場合があるから。次に、なぜ外頸静脈ではなく内頸静脈なのか。1つは内頸静脈のほうが直線であるから、もう一つの理由は外頚静脈には静脈弁があるのに対して内頸静脈には静脈弁がなく、右心不全をより正確に反映できるからと考えられている。

 

◯最後にyoutubeで動画紹介(英語ですが大変わかりやすいです)

www.youtube.com

 

*1:視診と触診|循環器ナースのためのフィジカルアセスメント講座|看護roo![カンゴルー]

*2:http://tomochans.exblog.jp/3111483/