とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

FLAIRとt2の違いその意義

FLAIRt2の違いその意義(MRI)

 

T2強調画像は水を高信号(真っ白)に映し出す。脳脊髄液は水が多いので高信号となる。

FLAIRとは基本的にはT2強調画像と同じであるが、脳脊髄液の信号のみを抑制して低信号(真っ黒)にする撮像法である。

 

因みにFLAIRとはfluid attenuated inversion recoveryの略で液体の信号を減弱させたIR法の画像という意味になる。

 

FLAIRは何故必要なのか、いつ必要なのか

 

・脳脊髄液と接している病変の評価

T2では脳脊髄液も病変もどちらも高信号に写ってしまうので、これらが接している場合は病変の同定が困難となる。しかしFLAIRでみれば脳脊髄液を無信号にしてくれるので病変だけを浮き彫りにすることが可能である。脳脊髄液と接している場所(例えば脳表面や脳室の近隣など)ではFLAIRT2に勝る。

 

・クモ膜下出血の診断

FLAIRは純粋な液体を無信号にするが、血液のように混濁した液体は高信号となる。故にクモ膜下出血で脳脊髄液に血液が混ざればFLAIRで脊髄腔が高信号となり診断できる。

 

・ラクナ梗塞の新旧の鑑別

ラクナ梗塞が新しく出来たものか、前からあるものかの鑑別にFLAIRが有用である。ラクナ梗塞はT2で高信号で写るが、時間が経つと内部が液体に置き換わる。FLAIRで見ると高信号の病変の内部に低信号領域が見られることになる。