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とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

グラム染色と培養検査の違い

〜と〜の違い 手技・身体診察 感染症

グラム染色と培養検査の違いと使い分け

 

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グラム染色*1

 

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塗抹培養検査*2

 

塗抹染色法(特にグラム染色)と培養検査はそれぞれ検体にどのような細菌が含まれてくれるかを教えてくれる検査であるが、その検査結果の意味合いは異なる(一長一短でありどちらが優れてるというわけではない)。

 

以下それぞれの特徴

 

【グラム染色】

・形や染まり方により何の細菌か大体の予想できる(抗菌薬を選べる)

・培養に比べて迅速に結果が出る(なんせ検体を染色するだけ)

・嫌気性菌の検出に優れている(培養では検出しづらい)

・ウィルス性感染やレジオネラ、マイコプラズマなどの特殊な細菌感染も予測することが出来る(白血球が多数見えても細菌が染色されない場合など)

・経時的に観察していけば経過観察の一助となる(グラム染色における白血球数の推移などはCRPや胸部レントゲンなどよりも有用)

・髄液などを調べたら100%の感度で細菌性髄膜炎を調べられる。コンタミなどしなければ髄液に細菌がいるはずないから(培養などする必要はない) 

・特殊な装置を必要としない(試薬と顕微鏡のみ)

 

【デメリット】

・菌数が少ないと観察できない(10万個以上必要)

・検査する者によって感度に差がでる

 

【培養検査】

・少しでも細菌がいれば増殖させて観察できるという利点

・逆に微量でも大幅に増えてしまうので病気の原因か判断しづらい(どの菌がどのぐらいの勢力なのかわからない)

・グラム染色と違いピンポイントで菌名がわかる。

・薬剤感受性を調べられる

 

 

*1:グラム染色 - Wikipedia

*2:日本大学医学部附属板橋病院 臨床検査部 細菌検査室