副甲状腺機能亢進症でラグビージャージ様脊椎になる理由
副甲状腺機能亢進症でラガージャージ様脊椎になるのは何故か
副甲状腺機能亢進症では副甲状腺が過形成を起こし、腫瘍性にPTHを産生してしまう疾患である。PTHは血中Caを上昇させるホルモンであるが、その作用点は様々である。
・破骨細胞に作用し、骨吸収を促進して骨からCaを持ってくる。
・近位尿細管細胞に働きかけてビタミンD第一基を水酸化して活性化する。活性化ビタミンDの作用により消化管でのCaとPの吸収が促進される。
・腎臓でのHCO3-の吸収抑制を行う結果、代謝性アシドーシスになる。するとアシドーシスを補正しようと骨(ヒドロキシアパタイト)が溶解してOHが溶け出る。当然その時にCaも血中に流れ込む
レントゲンで撮影すると、カルシウムが多い骨は白く、カルシウムの少ない骨は黒く写る。副甲状腺機能亢進症でカルシウムを失って繊維組織だらけになった骨は当然黒く写ってしまうはずであるが、均一な濃さになるわけではない。
骨には重力による縦方向の負荷がかかるのでそれに負けないように縦方向への骨形成を重点的に起こす。下のレントゲン写真では腰椎の椎体終板に骨硬化像が目立ち、まさにラグビー選手のジャージの縞模様に似ているのである。
引用元:Rugger jersey spine: hyperparathyroidism | Medical | Pinterest | Rugby, Band and Articles
ラグビージャージの一例
http://crls1031.com/blog/new-globalizationより