妊婦・授乳期に禁忌の薬のゴロ合わせ(メモ)
妊婦・授乳期に禁忌の薬とそのゴロ合わせ(メモ)
人気のエースは おニューの黒あみスカートで サイクリング
人気の:妊婦に禁忌
エースは:ACE阻害薬
おニューの:ニューキノロン
黒:クロラムフェニコール
アミ:アミノグリコシド系
スカートで:ST合剤
サイクリング:テトラサイクリン
1,ACE阻害薬・ARB
高血圧の薬としてこれらは禁忌である。妊娠高血圧に用いることの出来る薬はメチルドパやヒドララジンである。
2.ニューキノロン
尿路感染症や性感染症の治療薬として用いられるタンパク合成阻害薬ニューキノロンは妊婦に使用できない。重大な障害が報告されているわけではないが、安全性が確立されていない。
3.クロラムフェニコール
抗菌薬の一種であるクロラムフェニコールは妊婦に用いると再生不良性貧血や胎児死亡のリスクがある。小児に用いるとグレイ症候群を引き起こすのは有名。
参照:
新生児にクロラムフェニコール禁忌の理由 - とある医学生の雑記帳
4.アミノグリコシド
耳毒性(第8神経障害)、腎障害があるので禁忌。
5.ST合剤
ニューモシスチスなど真菌感染症への治療薬であるST合剤も禁忌。
6.テトラサイクリン
胎児の歯牙の着色を引き起こす(マクロライドは禁忌ではない)。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
他に重要なものとしては…
■解熱鎮痛薬として
NSAIDs、インドメタシン、アスピリンは禁忌
→アセトアミノフェンは安全
■抗ウィルス薬として
インフルエンザ治療薬のアマンタジンは禁忌。
→オセルタミビルは安全。(アマンタジンはインフルエンザウィルスの細胞への吸着を阻害するが、オセルタミビルはノイラミニダーゼを阻害し、細胞からの脱殻を防ぐ)
■抗凝固薬として
ワルファリンは禁忌
→ヘパリンは胎盤を通過しないので催奇形性はない。
■糖尿病治療薬
経口血糖降下薬は安全性が確立されていない。絶対禁忌ではないがインスリンが安全に使える以上、経口血糖降下薬は用いるべきではない。