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とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

プロカルシトニンはいつ測るべきか

■プロカルシトニンとは

 プロカルシトニンとは血中カルシウムを低下させる働きのあるカルシトニンの前駆物質である。プロカルシトニンは通常であれば甲状腺で産生されるが、細菌、真菌などの感染症になると炎症性サイトカイン(IL1β、TNFα)の刺激により、甲状腺以外の細胞でも産生されて血中にも出るため、感染症、特に細菌感染のマーカーとして用いられる(ウィルス感染の時に産生されるIFNγはプロカルシトニン産生を逆に抑制することが知られている)。

 

■プロカルシトニン測定の意義

 前述のとおり、細菌感染のマーカーとして利用されるほか、感染後6時間程度でピークに達し、感染改善後は速やかに消失することからCRPよりも鋭敏な指標としての利用が期待されている。と一般的には言われているが過度な期待は禁物である。

実際には細菌に対する感度特異度は

CRP:感度75%,特異度67%

プロカルシトニン:感度77%、特異度79% 

との報告もあり確かにプロカルシトニンはCRPよりも有用であるが決して絶対の信用をおけるようなマーカーでもない。実際には一つの参考指標として用いられる程度で、その他の所見や検査結果を総合して考えることになる。

 

 また、プロカルシトニンはCRPに比べて費用が非常に高いことが大きな足かせにもなっている。日本では2006年から敗血症疑いの時に保険適応となったが、一回320点(3200円)でCRPの16点(160円)よりもかなり高い軽い気持ちでは測定しづらい。