つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

無効造血の原因とその覚え方

無効造血とは芽球が正常に分化出来ずに血管内に出る前にアポトーシスによって骨髄内で破壊されてしまう状態の事を言う。骨髄赤芽球は過形成で、少しでも鉄分を利用してもらおうと積極的に鉄を骨髄に送り込むので血漿鉄消失時間(PIDT1/2)は短縮している。しかし、赤芽球の成熟過程が障害されていて有効に鉄を使えないので赤血球鉄利用率(%RCU)は低下する。

 

例えるなら

どんどんと餌を食べる(PIDT1/2短縮)けれども一向に血肉にならない(%RCU低下)というようなイメージ。

このようにPIDT1/2短縮かつ%RCUの低下のことを無効造血パターンと呼ぶ。また、無効造血とは血管内溶血が骨髄で起きているようなものなので、間接ビリルビンやLDの上昇を認める。

 

無効造血の原因疾患としては以下のものがある。(+簡単な解説)

鉄芽球性貧血:ヘム合成障害により鉄をどんどんと要求する割にちゃんとした赤血球が作られない。マクロファージに骨髄内で貪食される。

巨赤芽球性貧血:ビタミンB12or葉酸不足で巨大化してしまったので骨髄から出る前に破壊される。

サラセミア:グロビン鎖の生合成がうまくいかないために骨髄内で赤血球が破壊される。

骨髄異形性症候群:異常幹細胞が腫瘍性に増殖し、多くが骨髄内でアポトーシスされる、なお、正常な血球の産生は抑制される。

 

☆無効造血の原因のゴロ合わせ(by勉強会)

「無効にしてよ 巨額なサラ金」

「ダメダメ このガキ、誠意を見せろ」

無効にしてよ:無効造血

巨額な:巨赤芽球性貧血

サラ金:サラセミア

ダメダメ:MDS

このガキ:鉄芽球性貧血

誠意:骨髄線維症