つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

急死の三徴候

急死のtrias(窒息のトリアス)について

 

急死の内部所見として以下の3つが代表的なものである。これらが3つ揃えば急死(特に急性窒息死)を鑑別に入れる

 

1、暗赤色流動血

2、粘膜下、漿膜下の溢血点

3、臓器のうっ血

 覚え方、ゴロ合わせとしては

急死のあいう

あ:暗赤色のあ

い:溢血点のい

う:うっ血のう

と覚える。

 

急死の三徴候の発生するメカニズム

 

暗赤色流動血:

暗赤色の血液というのは還元型ヘモグロビンの色であり、肺で酸素化されなければ血液は必然的に暗赤色となる。すなわち窒息に特有というわけではない。血液は採血して置いておくと通常凝固するが、急死の場合は固まらずに流動性を保つ。これは死戦期に血管壁からプラスミンアクチベーターが通常よりも多量に分泌されることで線溶系が亢進し、フィブリンが溶解することによると考えられている。

 

溢血点:

臓側胸膜下や心外膜下、喉頭粘膜下などに溢血点が認められる。溢血点とは限局性に生じた点状出血であり、米粒大程度までのものをいう。胸腔内臓器の漿膜下溢血点の発生には呼吸困難期の毛細血管壁の透過性亢進やアドレナリンの過分泌による毛細血管内圧の上昇が関与していると考えられている。

 

臓器のうっ血:

特に肺が著明にうっ血する。絞扼された時間がながければ脳や頸部のうっ血が目立つ。その他肝臓、腎臓などもうっ血する。