つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

粘血便の原因

粘血便の代表的な原因として以下のものが挙げられる

 

1、大腸炎

侵襲型の細菌であるサルモネラ、カンピロバクター、赤痢アメーバなどは粘血便の原因となりうる。一方で毒素型の食中毒である黄色ブドウ球菌やコレラなどは水様便を引き起こす。

 

2、薬剤性

合成ペニシリンなどの薬剤を使うことで菌交代現象によりクレブシエラオキシトカが増殖して粘血便をきたすことがある(出血性大腸炎)。

一方でセフェム系薬剤による菌交代現象である偽膜性腸炎ではクロストリジウム・ディフィシルが増殖して水様便となる。

 

3、炎症疾患

潰瘍性大腸炎では潰瘍を形成するので出血し、粘血便となる。同じ慢性炎症疾患であるクローン病も粘血便を呈するが、縦走潰瘍が目立たなければ水様便のこともある。