とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

定型抗精神病薬と非定型抗精神病薬の違い

定型抗精神病薬と非定型抗精神病薬の違い

 

定型抗精神病薬について

定型抗精神病薬とは強力なドーパミンD2受容体の遮断薬であり、中脳辺縁系ドーパミン神経系の機能亢進と関係する陽性症状に効果がある。しかし、中脳辺縁系だけでなく、黒質線条体や下垂体のドーパミン機能も抑制してしまうために副作用の問題があった。

そこで定型抗精神病薬の欠点を改良した非定型抗精神病薬が開発された。これは定型抗精神病薬に比べてドーパミン遮断機能がゆるやかであるため、定型抗精神病薬でみられた錐体外路症状や高プロラクチン血症などの副作用が起こりづらい。また、他にもセロトニン2A受容体遮断作用も有しており、陰性症状や認知機能障害を改善してくれる(セロトニンは前頭皮質でドーパミンの遊離を抑制する作用を有している。よってセロトニン受容体を遮断することで前頭葉におけるドーパミン放出が多くなるのである。)

 

一方、中脳辺縁系ニューロンにはこのようなセロトニン作動性ニューロンは投射していないので副作用を気にせずにD2受容体遮断機能を発揮してくれる。統合失調症の治療薬としては副作用の少ない非定型抗精神病薬の方が主に用いられている。