とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

急性膵炎で低カルシウム血症になる理由

急性膵炎で低カルシウム血症になる理由

 

急性膵炎とは膵臓内で活性化された膵酵素が膵臓や隣接する臓器を消化してしまう炎症性疾患である。原因としては男性はアルコール、女性は胆石が代表的。膵臓の腺房細胞が傷害され、トリプシンなどの消化酵素が連鎖的に活性化されてしまう。

 

膵臓の消化酵素によって脂肪組織が溶かされ、脂肪組織はトリグリセリドと遊離脂肪酸に分解される。トリグリセリドは血液中に吸収されるが、脂肪酸は血中のカルシウムと結合して塩となり、組織に沈着する。脂肪が破壊されればされるほど血中カルシウム濃度は低下するのである。よって血中Ca濃度は予後予測因子の1つとしても用いられている。(7.5mg/dl以下が重症化の指標0)また、血中Ca濃度が低下しすぎるとテタニーの原因となる。