真性憩室と仮性憩室の違い・覚え方
真性憩室と仮性憩室の違い
真性憩室とは粘膜、筋層、しょう膜の全てが突出する。
仮性憩室とは筋層が欠損して、粘膜としょう膜が突出する。
好発部位
真性憩室:ロキタンスキー憩室(食道の気管分岐部)、メッケル憩室(回腸憩室)、胃憩室
仮性憩室:Zenker憩室(咽頭)、十二指腸憩室、大腸憩室
真性憩室の覚え方:
その1:めいろ
め:メッケル憩室
い:胃憩室
ろ:ロキタンスキー憩室
その2:MRI
M:メッケル憩室
R:ロキタンスキー憩室
I:胃憩室
TIPS
メッケル憩室:回盲部より数十センチ口側にできる。無症状のことも多いが、内反して腸重積や複雑性イレウスになることもある。
食道憩室:Zenker憩室、Rokitansky憩室、横隔膜上憩室などがある。Zenker憩室は嚥下障害や気管圧迫などを起こすことがある。
大腸憩室:もっとも高頻度に起こる。日本人は上行結腸や盲腸に多いと言われているが、近年は欧米人に好発のS上結腸や下行結腸で多発している。また、細菌叢が形成されやすいので憩室炎、出血をきたしやすい。