つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

心臓振盪のメカニズム

心臓振盪のメカニズム

 

心臓振盪とは前胸部が叩かれた際に心室細動が引き起こされる病態である。主に野球などのスポーツ中に多く生じるが、それ以外にもしゃっくりを止めるために友人が胸を叩くことによって引き起こされたとの報告もある。発症年齢は若く、子供の心臓突然死の原因として注目を集めている。

 

病態としては受攻期の心室期外収縮(R on T)による心室細動であり、心電図のT波に重なるタイミングで前胸部に外力が加わることにより発症する(Ball on T)。

受攻期とは心電図T波の頂点の前後にある一過性に興奮の高まる時期のことであり、心収縮周期の1%を占めている。

 

(生理学の復習のような話であるが・・・
心筋が興奮した後には不応期という刺激に反応しない時期がある(絶対不応期)。しかし、その後徐々に興奮性が回復し、強い刺激には反応するようになる(相対不応期)。その相対不応期の中に一瞬だけ受攻期という反応性が高まる時期があるのである。このほんの数ミリ秒のタイミングにボールが直撃してしまうのは不運な話であるが、それ以外にも不整脈患者でR波がT波と同時に発生(RonT)しても心室頻拍→心室細動を起こしてしまう危険性がある。

治療は心室細動に準じて、心臓マッサージ、電気的除細動。