骨髄性白血病でアウエル小体が見られる理由
骨髄性白血病でアウエル小体が見られる理由
Auer小体とは白血病細胞の細胞質内に見られる針状構造の封入体。アズール顆粒が融合したものをアウエル小体と呼ぶ。auer小体が集合して束になるとファゴットと呼ばれる(faggotとは英語で薪の束という意味。)
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そもそもアズール顆粒とは好中球の成熟段階に現れる顆粒で一次顆粒とも呼ばれる。アズール顆粒にはペルオキシダーゼやエステラーゼなどの酵素を含む。白血病細胞が骨髄系かリンパ系かを調べるためにミエロペルオキシダーゼ染色を行うが、あれで骨髄系の細胞が染まるのはアズール顆粒の中にあるペルオキシダーゼが染まるからである。リンパ球も微量のアズール顆粒を持っているが融合してアウエル小体になるほどではない。