つねぴーblog@内科専門医

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ASDではなくVSDで感染性心内膜炎が生じやすい理由

ASDではなくVSDで感染性心内膜炎が生じやすい理由

 

ASD(心房中隔欠損症)は左房から右房へのシャントがあるが血流が穏やかであるので心内膜炎は起こしにくい。一方VSD(心室中隔欠損症)では左室から右室へのシャントがあり、また左房と右房に比べて圧較差が大きいので血流スピードが速く心内膜炎をきたしやすい。

 

感染性心内膜炎の発症は血液の乱れすなわちジェット血流があるほうが起こりやすいと言われている。ジェット血流があると心臓の内膜が傷つき、傷ついた内膜に血小板やフィブリンが集まって血栓の塊になる。そこが細菌感染の温床になるのである。なお、VSDでは軽症なほど、つまり穴が小さいほど発症リスクは高い。血流が早くなるからと考えられている。