慢性膿胸にニボーができる機序
慢性膿胸にニボーができる機序
慢性膿胸とは急性膿胸が3ヶ月以上治らずに遷延したもの、もしくは結核後遺症の細菌感染による膿胸のことである。慢性膿胸では膿胸の入っている膿胸腔と肺・気管支が交通してしまっている状態であるのでその膿胸腔を塞ぐのが治療の第一歩である。
ニボーとは空間に液体と気体が両方存在する状態であるが、膿胸腔と肺がつながることによって膿胸腔の内部に空気が入り込む。すると、空気は軽いので膿胸腔の上側に行き、膿は重いので下側に沈む。すると空気と膿の間がレントゲン状で平行線のようにみえるのである。
(また逆に膿胸腔から膿が肺に入り込むと、チョコレート色の喀痰として検出されるというのも覚えておきたい有名な話。