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とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

ブラが肺尖部にできやすい理由

ブラが肺尖部にできやすい理由

 

ブラが発生するメカニズムは諸説あるが、ひとつはチェックバルブ機構によるものが大きいと考えられている。チェックバルブとは肺胞腔の入り口の所に弁みたいなものが出来てしまい、吸気時に肺胞内には空気が入るが逆に呼気時に空気が出て行くことが出来ない状態である。そのために肺胞内に空気がどんどんとたまり、最終的に破裂して自然気胸の原因となってしまうのである。ほかにも臓側胸膜の脆弱化も関与していると言われている。

 

ブラは主に肺の上側、つまり肺尖部に発生しやすい。これは肺底部に比べると肺尖部の方が引き延ばされやすいことによる。つまり、肺自体に重さがあるので肺は重力によって下に引っ張られるが、上側の肺尖部と下側の肺底部では伸び方が異なる。肺底部ではあまり重さがかからないのでそんなに引き伸ばされないが、肺尖部では肺全体の重力の影響によりより大きく延びる。故に肺尖部は引き伸ばされやすく、破裂もしやすい。

また、これに関連して・・・肺尖部の肺胞はもともと引き伸ばされた状態にあるので換気してもあまり大きく広がらない。一方で肺底部はもともと引き伸ばされていないので換気によって大きく膨らむ余地がある。故に、換気量は肺尖部で小さく、肺底部で大きいという換気量の不均等分布が生じている。