パーキンソン病の診断にMIBG心筋シンチが有効な理由
パーキンソン病の診断にMIBG心筋シンチが有効な理由
パーキンソン病とは黒質の細胞が変性し、ドーパミンの産生が低下することによりスムーズに体を動かせなくなる病気である。また、パーキンソン病では錐体外路症状の他に、自律神経障害や精神症状も出現する。
パーキンソン病では心臓交感神経が傷害されるので経時的に心臓へのMIBGの集積は低下していく。
MIBGとはmeta-indobenzylguanidineの略で、この物質は生体内でノルエピネフリンと同じ作用をし、交感神経の終末で取り込まれ貯蔵、放出される。交感神経の終末で取り込まれるので糖尿病性ニューロパチーなどでもMIBGの取り込み低下がみられる。パーキンソン症候群(神経変性疾患や薬剤性など)ではMIBGの取り込み低下がみられないのでパーキンソン病との鑑別をすることができる。