コロトコフ音とは何か
■血圧の測り方
カフと呼ばれるベルトを上腕に巻く。そのカフに空気を送り込み、カフが腕を締め付けつ圧力が血圧(収縮期の動脈圧)よりも高くなるようにする。
すると、カフより末梢の血流は途絶えるわけであるので、上腕動脈は完全に閉塞する。
カフの空気を少しずつ抜き、腕にかかる圧力を弱めていく。
あるところで心臓の拍動に一致した拍動音(=コロトコフ音、korotkoff音)が聞こえ始める。コロトコフ音が聞こえ始めた点を収縮期血圧とする。
引き続き、カフの空気を抜き続ける。カフの圧力が拡張期血圧、つまり最低血圧を下回るとコロトコフ音が聞こえなくなる。このコロトコフ音が聞こえなくなった血圧の値を拡張期血圧とする。
コロトコフ音が何故聞こえるのか、そのメカニズムはまだよくわかっていない。一つの理由としては、外圧により圧迫閉鎖された動脈内腔の間欠的解放に伴う乱流や噴流などの血流の変化がまず起こり、それによって血管壁が振動した時の音、と考えられている。
健康な成人男性において、収縮期血圧は100-140mmHg。拡張期血圧は60-90mmHgとされている。