TIBCとUIBCの関係
総鉄結合能(TIBC)とは全てのトランスフェリンに結合しうる鉄の量。
不飽和鉄結合能(UIBC)はトランスフェリンがあとどれくらい鉄と結合できるかを表す。
*トランスフェリンとは血液中の鉄輸送タンパクのこと。鉄には毒性があるため、トランスフェリンと結合することで読影を抑えている。トランスフェリンと結合した鉄を血清鉄と呼ぶ。
TIBC=血清鉄+UIBC
通常、血清鉄はTIBCの1/3ほどである。
TIBCが上昇する疾患:
鉄欠乏性貧血。鉄欠乏により、貯蔵鉄、血清鉄が低下。トランスフェリンが大量に産生されるため、TIBCは上昇する。
TIBCが減少する疾患:
無トランスフェリン血症。トランスフェリン合成障害により、TIBCが低下。血清鉄も低下し、貯蔵鉄は増加する。
鉄芽球性貧血。ヘム合成レベルにおいて鉄が利用できず、鉄過剰状態となる。トランスフェリンの産生は抑制され、TIBCは低下する。