つねぴーblog@内科専門医

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移転しました。

ダントロレンの作用機序

ダントロレンナトリウムの作用機序

 

ダントロレンは筋繊維の興奮収縮連関を阻害することによって筋の緊張を減少させる。正常では筋小胞体からカルシウムイオンが遊離する必要があるが、カルシウムイオンはリアノジン受容体チャネルと呼ばれるカルシウムチャネルを通じて細胞質基質に遊離される。

ダントロレンはリアノジン受容体に結合してカルシウムイオンが外にでないようにブロックする。ダントロレンを用いいる疾患として、悪性症候群が代表的。

 

悪性症候群はパーキンソン病治療薬のレボドバの急な中断、ドーパミン受容体遮断薬の投与や脱水などによって発熱、発汗、振戦、意識障害などを呈する症候群のことである。悪性症候群が起こるメカニズムは不明であるが、ドーパミン神経系の急激な機能低下が関与していると考えられる。その結果、筋小胞体からのカルシウムの遊離が促進し、全身の骨格筋の収縮、乳酸の産生、アシドーシス、体温の上昇が起こる。