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とある研修医の雑記帳

東京から大阪の医学部へ亡命して研修医になった人のブログ。勉強のまとめ、思いつきの考察、ちょっとした雑学などなど。アウトプットが趣味です。

捻髪音(fine crackles)と水泡音(coarse crackles)の違い

■ラ音について

 

胸郭内に由来する異常呼吸音のことをラ音(ラッセル音)という。連続性と断続性に分けられ、前者は気道が狭窄している病態を、後者は気道分泌物が多い病態を反映することが多い。

 

断続性ラ音とは持続時間が短い不連続なラ音のことをいう。これは捻髪音(fine crackles)と水泡音(coarse crackles)に分けることができる。以下、それぞれの違いの説明

 

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捻髪音(fine crackles)

性状:細かい、高い、短い

聞こえるタイミング:吸気の最後(十分に息を吸わせることで聞き取りやすくなる)

機序:肺間質の肥厚により閉じやすく開きにくい肺胞が開く。吸気時に胸腔内圧の陰圧が強くなり、正常な肺胞が開いた後で、一気に障害された肺胞が開く。肺胞が遅れて開くときにバリッ、バリッ!ブツッ、ブツッ!と捻髪音が聞こえる。

主な疾患:間質性肺疾患、マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎など

 

水泡音(coarse crackles)

性状:粗い、低い、やや長い音

タイミング:吸気の初期から聞こえ呼気の初めまで聞こえる

機序:気道内に液体膜様物があり、呼吸にともなって破裂する時の音が水泡音。

主な疾患:ARDS,肺水腫、肺炎、気管支拡張症、気道分泌物を伴う炎症性疾患