つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

DICの分類と病態生理

DICとは…disseminated intravascular coagulationの略で播種性血管内凝固のこと。

 

悪性腫瘍や敗血症、外傷などの基礎疾患に合併して凝固系が亢進し、全身の細小血管内に微小血栓が多発して臓器障害が起こる病態。これにともなって凝固因子、血小板が大量に消費されて減少し、また線溶系も亢進するため出血症状もきたす。

 

順に書くと

1:基礎疾患でサイトカインや組織因子の血中濃度が上昇

2:サイトカインや組織因子が血小板や凝固因子を活性化して微小血栓をつくる

3:微小血栓を溶かすためにプラスミノーゲンが活性化され線溶系亢進

4:血小板や凝固因子が枯渇して出血傾向

 

基礎疾患が引き金となって起こるDICは基礎疾患の治療が優先されるが、実際は基礎疾患の治療を行いつつ、抗凝固療法や凝固因子の補充など病態に応じた治療を行う。

 

■DICの分類

DICでは凝固系と線溶系が同時に亢進するが、その中でも凝固優位型線溶優位型とに分類することができる。

 

☆凝固優位型の例として、敗血症がある。

エンドトキシンにより血管内皮細胞が障害をうける。障害された血管内皮から組織因子が放出され凝固系が亢進される。同時にPAIも放出され線溶系は抑制。

 

☆線溶優位型の例としてAPLがある。

APL細胞から放出された組織因子が凝固系を亢進するが、同時にt-PAが放出され、凝固系以上に線溶系が活性化する。

 

■凝固優位型と線溶優位型の検査方法

 

凝固優位型では安定化フィブリンの割合が高くなる。よってDダイマーの量も増える。(Dダイマーはフィブリン分解産物)よってDダイマー/FDP比は上昇

 

線溶優位型では安定化フィブリンが形成される前にプラスミンによって分解されるのでDダイマー以外のFDP(D分画、E分画)が増える。よってDダイマー/FDP比は低下