つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

換気血流不均等とは

■換気血流比とは…

 

肺は無数のガス交換単位(肺胞とそれに対応する毛細血管)で構成されている。

VA=単位時間あたりの肺胞換気量

Q=単位時間あたりの毛細血管血流量

とすると、

VA/Q=換気血流比ということができる。効率のよいガス交換はVAとQが肺のどのガス交換単位でも均一に同じ値であるときに生じる。正常値は0.8~1.2である。

ちなみに本来はVAとQの文字の上には「・」が必要。この・は『時間あたり』という意味になる。

 

この換気血流比に具体的な数値をいれて考えてみる。

例えば肺胞換気量、つまり肺にガスが全く入ってこなければVA=0となるので毛細血管の血流量がいくらであれVA/Qの値は0に近づく。毛細血管の側からしてみたら肺胞でガスを交換できずに流れていくということになる。

 

逆に毛細血管血流量、つまりQ=0の場合は、肺胞換気量がいくらであれ、VA/Qの値は無限に近づくということになる。つまり、少ししか無い血液に対して多すぎるガスがあるわけで、結局のところ効率が悪くなる。

やはりVA/Qの値は1前後が一番良いのである。

 

■換気血流不均等とは

様々な肺疾患による病変部位では、換気や血流が障害され、正常部位のVA/Qと異なるVA/Qのガス交換単位が存在する。肺全体では換気量と血液量の総量は変化しないので、正常部位では病変部位は逆方向にVA/Qの不均等が生じることになる。

例えば病変部位でVA/Qが低下したら、それ以外の場所ではVA/Qは上昇する。すると肺全体がVA/Qの正常値から外れてしまうことになる。結果的にガス交換の効率が悪くなり、低酸素血症が引き起こされてしまう。

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↑の図の真ん中の状態。