つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

X線造影剤の原理

X線画像のコントラストは物質のX線吸収率が異なることから生じているため、単純X線撮影では部位によっては組織間のコントラストがつかず診断することが困難である。

 

(単純X線撮影とは…極微量のX線を体に当てて胸部・腹部・骨・関節等を画像にする検査。X線は骨・筋肉・脂肪・空気といった人体の様々な構成組織を透過するが、その透過の割合は組織によって異なり、例えば骨は透過しにくいので写真上では白く、肺野などの空気は透過しやすいので写真上では黒く描出される。迅速かつ簡便にでき、撮影される写真からは様々な情報が得られ、病気を診断するための第一段階として行われることが多い。)

 

実際、生体にX線を照射した際に、骨は良好に描出できるが、脈管や臓器の描出、病巣を検出するためには体外から造影剤を投与して造影検査を行う必要がある。そのため、十分な造影能を持ち、安全性が確立したヨード造影剤が必要となる。ヨード造影剤は、それ自体がX線を吸収するため、ヨード造影剤が存在する部分では造影剤濃度に比例して高いコントラストを得ることが可能となる。

 

造影効果はX線ヨード剤の分布によってコントラストが決定される。そのため、ヨード造影剤の排泄過程(腎臓排泄、肝臓排泄)や輸送過程(血流・脳脊髄液、腸内容物)、血流の分布、透過性や血液関門により造影部位や造影効果に違いを生じる。

 

■造影剤の定義

X線で体を透視または撮影する際、診断したい部位と周囲との間にX線透過率の差をつくり、診断したい部位の形態的な変化、または結構支配の変化を明瞭にし、診察することで診断を容易にする薬剤。

 

■X線造影剤の原理

単純X線撮影の場合、区別できるものとしては生体内のカルシウム濃度、水濃度、脂肪濃度およびガス濃度となる。造影剤で用いられているヨードやバリウムは生体内のカルシウムと同様にX線をよく吸収する。

X線の物質に対する透過式は次式で与えられる。

X線吸収値=定数×X線の波長の3乗×原子番号の3乗×密度×厚さ

 

■血管造影とは

血管(動脈または静脈)にカテーテルという細い管を挿入し、目的とする血管に造影剤を注入してX線撮影を行い、血管の状態や血液の流れを調べる検査。全身の様々な臓器や血管の病気の診断を目的に行う。診断と同時に治療も行われることがある=IVR

脳血管造影、心血管造影、四肢血管造影検査などがある。