つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

ワーラー変性の原因、メカニズム

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waller変性の病態生理についての話

 

神経繊維は損傷を受けると、損傷部位より末梢側の軸索では細胞体からの栄養が供給されないため、2,3日以内に変性・萎縮し、断片化していき、これをワーラー変性という。尚、神経細胞の細胞体に近い部分で軸索がダメージを受けると神経細胞自体が消失する。

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中枢神経系と異なり、神経再生が活発な末梢神経系はwaller変性が起こっても正常に復活することが多いが、神経再生の過程で混線が起こると、後遺症をきたすことがある。

重症な顔面神経麻痺ではwaller変性が進行して回復が困難になるため、発症から2〜3日以内に保存的治療を開始すべきである。

 

軸索の再生が異常に起きてしまうと…

ワニの涙症候群:末梢性顔面神経麻痺の回復期に食事をすると涙が出てくることがあり、その様子がワニの涙のように見えるのでこう呼ばれる。(普通の人はイメージわかんと思う…)神経再生の際に唾液腺に伸びるべき軸索が誤って涙腺に伸びてしまってしまうために起こると言われている。

病的共同運動:顔面神経が障害された後に、神経再生の過程での混線で眼をつぶると口が一緒に動いたり口を動かすと眼が閉じてしまったりする状態。

 などの後遺症が起こりうる。