つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

血漿浸透圧の算出式

スポンサードリンク



体液の各分画の組成は異なるが、全ての分画の浸透圧は本質的には等しいため、血漿浸透圧を測ることで、体液全体の浸透圧を評価することができる。

 

血漿浸透圧は血症(細胞外液)に多く存在する浸透圧物質であるNa+(とそれに対応する陰イオン)、グルコース、血中尿素窒素(BUN)の濃度を用いて、次の予測式で計算する。

 

血漿浸透圧Posm(mOsm/L)=

2×[Na+](mEq/L) + グルコース(mg/dL)/18 +BUN(mg/dL)/2.8

 

ナトリウムイオンの単位はmEq/L

グルコースとBUNの単位はmg/dL

なのに注意!

 

初めて見た人はイマイチ意味がわからないと思うので少し解説。

 

Qまずナトリウムイオン濃度を2倍している理由:

陽イオンと陰イオンは常に同量存在しているので電解質の度はナトリウムイオン濃度の2倍と考えて2倍する

 

Q、グルコースを18で割ってる理由

グルコースの分子量は180なので、グルコースの濃度がx(mg/dL)だとすると…

x(mg/dL)=10x(mg/L)が成り立つので、これをmmol/Lに変換するために分子量で割り…

 

10x(mg/L)/分子量(g/mol)=(10x/分子量)(mmol/L)= (10x/180 )(mmol/L) = (x/18)(mmol/L)

となる。

 

Q、尿素窒素を2.8で割っているのもグルコースと同じ理由で、尿素窒素の分子量が28なので単位をmmol/Lにするためである。

 

 

Q、mEq/Lの単位の意味は?molとの違いは?

 

モルは6.02×10^23の原子が集まったものであるのに対して、Eqは同じことを電子で考えている単位。つまり、6.02×10^23個の電子が集まったものをEq(=当量)という単位で表している。

1Eq=6.02×10^23の電子が集まっている

例えばカルシウムイオンについて考えてみると、

Ca2+なのでCaには2個の電子があることになる。よってカルシウムイオンが1molある場合、カルシウムの原子1個あたりの電子が2個なので、カルシウムイオン1molの当量数は2Eqと表すことができる。

 

逆にカルシウムイオン1当量に相当するモル数は0.5molということになる。

 

よって

 

ある物質の当量数を求める場合は

Eq= mol×電荷数

という式で簡単に求めることができるのである。

 

だから血漿浸透圧の予測式において[Na+](mEq/L)=[Na+](mmol/L)なのである。

(なぜならナトリウムイオンの電荷数が1だから)

2倍しているのは陰イオンの存在を考慮してのこと。

 

Q,最後に、浸透圧の単位Osm/Lとは

 

osm(オスモル)とは浸透圧の単位である。浸透圧は溶液に溶けている物質のモル数で決まる。物質によらず同じ浸透圧になるモル濃度であらわそうというのがこの単位の目的である。血漿浸透圧の正常値は280~290mOsm/Lである。