つねぴーblog@内科専門医

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黄斑回避の原因、メカニズム

黄斑回避(黄斑部残存)とは、(同名)半盲時に固視点部は欠損せずに両眼とも残ること.黄斑線維が後頭葉の広範囲に投影されており完全には障害されることは少ないため,あるいは血液循環上,左右両側の合流があり完全な循環障害が起きにくいとも(後頭葉性視野障害の主原因は血管障害)いわれる.


黄斑回避とは,1側の大脳皮質視覚野が傷害されても黄斑部の機能が残存することをいう。

黄斑中央部が左右後頭葉の両側支配であるか、あるいは膝状体外系を介する情報による可能性がある。



上の図でいうと6番が損傷した場合に起こるのが黄斑回避である。

3番が損傷しても左の視野欠損が起きるが、6番の場合、左の視野欠損がおこるものの、5%ほど見える場所がある。

原因として考えられるのは、後頭葉を栄養する血管が2つ存在するからである。後頭葉は後大脳動脈が主に栄養しているが、中大脳動脈も後頭葉の端を栄養している。後者は特に黄斑に関連している。後大脳動脈の閉塞により後頭葉の梗塞を起こしても、中大脳動脈の存在により黄斑機能が保たれる場合がある。