つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

ナマケモノがナマケモノと呼ばれる理由

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ナマケモノ

外見的には優しそうな平和主義者に見えます。

ナマケモノはどうして名前にナマケモノと付けられてしまうほど怠けている動物なのでしょうか。。

■動かない

ナマケモノは一日のうち十数時間は木にぶらさがって休んでいて、木の上に引きこもったような生活を送っています。
とはいえ、ただだらけているというよりかは動かないことによって消費カロリーを極限まで下げてエネルギーを温存しているという意味があるようです。
ナマケモノは貧歯目という歯が少ない動物の仲間なので固いものは食べれず、基本的には木の葉などの低カロリー食でしかも一日10グラムほどしか食べないようです。
また、平均体温も32度前後のようでほ乳類の中ではかなり低い方です。
人をはじめとして恒温動物では体温を一定に保たないといけないので寒くなったら身を震わせたり体の中のタンパク質を異化するなどして熱産生に勤します。逆に暑くなったら汗をかいて熱を下げるわけです。人の体温は36度前後ですからその体温を維持するのには相当のエネルギーを必要とするのですが、
それに較べて平均体温が32度のナマケモノは外界との温度差があまりないために体温維持にエネルギーを使わずにすむわけです。
それどころか驚くべきことに変温動物のように外界に合わせて更に温度を上げたり下げたりすることができ、およそ30度〜34度の間で自由に調節しているみたいです。ほ乳類の中では非常に珍しいタイプではないでしょうか。
(なお、恒温動物が温度を一定に保とうとするのは酵素の活性状態を保つためです。体温が低すぎると酵素の活性は落ちてしまいますし、体温が高すぎると熱変性によって酵素タンパクの構造が変わって不活性化してしまいます。)
心臓の大きさは犬よりも小さく、血圧も低すぎて測定不能レベルとも言われ、超省エネ動物であることがわかります。凄い進化の適応ですね。



■消化もゆっくり

ナマケモノはくびれた胃をたくさん持っていて、その中にセルロースを分解してくれる細菌をたくさん飼っています(牛とかと同様)。
その胃はいつも満タンで体重の30%以上にもなるといいます。さすがに重すぎでしょうに・・。
胃の中の物がすべて腸に運ばれるのには1ヶ月以上もかかり、また糞や尿は一週間に一度しかしないようです。
人間にもなまけものはたくさんいると思いますがここまで怠けている人はそういないでしょう・・・



■怠けすぎてて体毛に藻類が生える?!


ナマケモノは雨期になると全身緑に染まることが知られています。これは別に緑の色素を分泌し始めたとかそういうわけではなく体毛に藻類が住み着くためのようです。さすがに気持ち悪いもしてしまいますが、このおかげで森林の中ではカモフラージュとして働きジャガーやピューマといった敵から身を守ることが出来ます。
ただしタカにはよく食べられてしまうそうです。タカはどうしてカモフラージュしているナマケモノを簡単に仕留めることが出来るのか、目の良い理由についてはざっくり言うと(4色錐体細胞+中心窩2倍+錐体細胞密度が高い)という感じですが詳細には別記事で書きます。



■ナマケモノの祖先はゾウ並に大きかった

メガテリウム

ナマケモノは今ではかわいい動物的な扱いですが、2000年万年ほど前のナマケモノはメガテリウム(和名:オオナマケモノ)というナマケモノの祖先が生息していました。体長5メートル、体重5トンと怪獣のような大きさで四肢に長い鉤爪があり、尾は太く長い。二本足で立ち上がって巨木の枝を鉤爪の付いた強い前足で引き寄せ、長い舌で葉をしごいて食べていたと考えられています。今のナマケモノと違い地上を歩いていたようです。
そんな動物を見たらとてもナマケモノなんて言えないですね・・・。。。